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第44回全国御詠歌奉詠大会

こんにちは、こころです。今日8月15日は終戦の日。天気もよくて、暑い1日になりそうです。金剛寺では、御詠歌大会が催されると聞いてやってきました。全国から大勢の信徒さんが集まっているらしいのですが、一体どんな催しなんでしょう?
やあ、こころちゃん。今年で44回目になる「全国御詠歌奉詠大会」は、全国の支院からの代表者が集まって、日頃から練習を重ねた御詠歌を披露し、競い合う大会なんですよ。といっても、御詠歌は本来、先祖を供養するために奉詠するものですから、競争していい順位をとることだけが目的ではありません。終戦の日の今日、全国から信徒が集まり、真心を込めて御詠歌を奉詠して、過去のさまざまな戦争で命を捧げて国を守ってくださった英霊に感謝し、慰霊することが、いちばん大切な目的なんです。
なるほど、それで終戦の日に催されているんですね。あの……ところで、御詠歌ってどんな詠(うた)なんですか?
念法眞教極楽浄土建設和讃
御詠歌本の正式な名称は「念法眞教極楽浄土建設和讃」
御詠歌は「和讃(わさん)」とも言われ、一般的には高名な僧侶などが詠んだ和歌に独特の節回しをつけて詠うもので、仏教のさまざまな宗旨宗派で、それぞれの流儀で行われています。念法の御詠歌は、それらとは違い、親先生のお諭しの言葉が詠になったものなんです。これは、今の三代燈主様が、かつて親先生から一節一節、口伝えで教わった詠をおまとめになったもので、1冊の本になっています。全国の支院でも、月例祭では御詠歌を詠って先祖供養をしているんですよ。
祈願本堂
祈願本堂には白い着物を着た参加者の方々が大勢集まっていますね。
白い着物は「白衣」と言います。今日は内陣に上がって御詠歌を奉詠しますから、心身ともに清らかであることを表すために着ているんです。御詠歌大会では、5人1組の団体戦と個人戦で、まず1回戦を行い、上位のチームや個人が2回戦に進み、もう一度奉詠して最終的な順位を決めます。審査は、普段から御詠歌の指導をしている5人の住職が担当しています。ほかに、夫婦2人の夫婦チーム、家族3人の家族チームもあります。今年は、団体55チーム、個人22人、夫婦チーム3組、家族チーム2組が参加しています。
内陣に最初の2チームが上がって、いよいよ始まりました!あれ?団体戦なのに最初は1人だけで詠い始めるんですね。
「枕」と言って、最初の一節は1人で詠うんです。出だしでペースをしっかり作らないと、5人の息が合わなくなりますから、とても大事な役割ですし、枕を受け持つ人はとても緊張するんですよ。
それは大変……。でも、皆さんとてもうまく息が合っているように聞こえます。マイクを使っていないのに、堂内の隅々まで声が響き渡って、ハーモニーに包み込まれるようないい感じです!
こころちゃんは初めてだから、みんな上手に聞こえるかもしれませんね。もちろん、どのチームもとても上手なんですが、練習を積んだチームが続々と出てきますから、楽しみに聞いていてください。55チームありますから、ちょっと大変ですが……。
よしっ!詠っている方々に負けないくらい、私も集中して聞きます!

まめ知識

御詠歌を奉詠する皆さんは、両手で鳴り物を鳴らしていますが、あれは何ですか。それと、御詠歌の審査は何を基準にしているんですか?
御詠歌を奉詠する皆さん
左手に持った「鈴(れい)」は振って鳴らし、右手に持った「種木(しゅもく)」で、膝元に置いた「鉦(しょう)」を叩いて鳴らしています。団体戦では、5人の声や、鈴・鉦の音、動作の息が合っているかどうかが審査のポイントになります。御詠歌は親先生のお諭しですから、言葉がわかりやすいように、はっきりと発音することも大切です。それに、内陣に上がってから下りるまで、立ち居振る舞いのすべてが審査の対象になるので、一瞬たりとも気を抜けないんですよ。
ふー。団体戦の1回戦が終わりました。男性だけ、女性だけのチームや、男女混声チーム、子どもたちだけのチームもあって、どのチームも個性豊かでしたね。最初はみんな同じように聞こえたけれど、声の響きや、息の合い方が飛びぬけて上手に聞こえるチームもあって、このチームは2回戦に進むんじゃないかな、なんて思ったりしました。
おっ。こころちゃんにもわかりましたか。上手なチームは、声や鈴、鉦の音も、動作も一糸乱れない様子で、見ていて気持ちがいいほどでしたね。さて、団体戦に続いて、家族チーム、夫婦チームの奉詠が終わりました。ここで、正午に合わせて全員で1分間の黙祷を捧げます。
はい。では私も黙祷……。
個人戦のようす
さあ、午後は個人戦の1回戦に続いて、団体・個人の2回戦が行われ、いよいよ最高潮を迎えます。
わぁ!すごいなぁ。個人戦の方の御詠歌は、一段と声が響き渡って、1人なのに迫力があるし、言葉も聞き取りやすいですね。それに、鈴や鉦の音も、すごく優しく鳴らしたり、高く響かせたり、それぞれ工夫していて、表現力がとても豊かな感じがします。
個人戦は、とくに上手だといわれる人が、腕試しに挑戦する場でもあるんです。それに1人だとハーモニーもありませんから、いかに表現を工夫して詠の意味や心を伝えていくかが、より大切になるんです。
さて、次は団体戦の2回戦です。2回めだから緊張も取れて、1回戦よりのびのび詠ってるように聞こえます。5人の声が1つになって響き合うハーモニーが気持ちよくて、なんだか……
あれ?こころちゃん、どうしたの。大丈夫?
ご、ごめんなさい。気持ちよすぎて、ふーっと眠くなっちゃいました。
声も鳴り物も息がぴったり合っているから、いいオーケストラや合唱を聴いたときのように、すーっと気持ちよくなりますよね。それに、詠っている人の真心が伝わってきて、心地よく癒されたのかもしれませんね。
審査結果の発表
そ、そうなんです。珍しく早起きして寝不足だからじゃなくて……(汗)。さぁ、いよいよ審査結果の発表です!団体戦の優勝は……。新潟念法寺チームです!おめでとうございます!そして、個人戦は、本部から参加した安達さんが優勝!そのほかの入賞したチームや個人の方にも、惜しみない盛大な拍手が送られています。御詠歌大会は初めての私でしたが、皆さんが御詠歌に取り組む真剣な思い、仲間同士が助け合う心、仏様やご先祖様への感謝の気持ちがしっかりと伝わってきて、厳かな中にも熱い思いがいっぱい詰まった大会だと感じました。詠い終わった後に、感動で涙ぐんでいる人もたくさん見かけたし、チームが心を一つにして熱くなれるなんて、ちょっとうらやましくて、私も御詠歌大会に参加してみたくなっちゃいました。誰か優しく教えてくれないかなぁ。

出場した皆さんにも感想をうかがいました

和気あいあい、男女混声チーム

岡山念法寺チーム(男性3人、女性2人)
岡山念法寺チーム(男性3人、女性2人)

友人に誘われて参加しましたが、とても楽しいお話で、ずっと笑顔で過ごすことができました。難しいことではないので、「ありがとう」を言うようにがんばります。また参加したいと思います。

独自の御詠歌大会で鍛えた詠を披露

札幌念法寺チーム(女性5人)
札幌念法寺チーム(女性5人)

札幌念法寺では、毎年9月に独自に御詠歌大会を開いているほど、支院全体で御詠歌に取り組んでいます。今回は4月下旬にメンバーが決まり、週に3、4回は練習を重ねてきました。本番ではすごく緊張しましたが、メンバー全員が互いにカバーしあって詠うことができ、ありがたい気持ちで胸がいっぱいになりました。

平均年齢9.7歳の子どもチーム

熊本念法寺チーム(男子2人、女子3人)
熊本念法寺チーム(男子2人、女子3人)

平均年齢9.7歳の子どもチームお得度を受けさせていただいた子どもが5人になったので、いい機会だと思い、子どもたちのチームを作りました。ところが、5人のうち3人は家が県外のため、普段はそれぞれ、出場経験のあるお母さんから教わり、揃って練習できたのは、夏休みに入ってからやっと1回だけでした。それでも子どもたちはしっかりと息を合わせて詠うことができ、いい経験をさせていただいたと感じています(住職談)。

仲間の力と仏様のおかげに感謝

宇佐念法寺チーム(女性5人)
宇佐念法寺チーム(女性5人)

全員がお寺のお手伝い仲間なのですが、都合のいい時間がまちまちだったので、短い時間に集中して練習してきました。(右端の方の)息子が数年前に出場していたので、教わったり、語り合ったりしていたのですが、その息子も朝参りを足掛け3年させていただいたおかげで就職が決まり、まわりの方々に育てていただいたのだなあと感慨もひとしおです。

娘と孫に導かれて感謝の奉詠

家族チーム:吹田念法寺(母娘孫の3世代)
家族チーム:吹田念法寺(母娘孫の3世代)

娘と孫娘は何度も御詠歌大会に出場させていただいたのですが、入信37年目の私は今まで何もしていませんでした。それが去年に喉の手術をしてから、ようやく1月に寒行を受けさせていただき、おかげさまで声も出るようになり、感謝の気持ちでいっぱいです。孫が出場したときのカセットを聞きながら繰り返し練習した甲斐あって、今日の出来は上の上でした。これからも機会があれば出させていただきたいと思います。

難しい男女混声で上位入賞

鹿児島念法寺チーム(男性2人、女性3人)
鹿児島念法寺チーム(男性2人、女性3人)

今回は希望者が多くて、最初は12~13人で練習していたんですが、6月下旬にこのメンバーに決まりました。夫婦1組、親子1組が入ってるんですが、なかなかうまく声が合わなくて、最初は2部合唱みたいになっていました。それが、毎日のように練習を重ねた結果、1週間前になってようやく合うようになったんです。全員の気持ちが一つになれたから、うまく合ったんだと思います。

優勝は猛練習とみんなのおかげ

新潟念法寺チーム(女性5人)
新潟念法寺チーム(女性5人)

優勝は猛練習とみんなのおかげ今回は、年が明ける前から週2回、2ヶ月前からは毎日2時間練習してきました。最初はうまく合わなかったのですが、新潟の信徒大会で御詠歌のご指導を受けた後、お手本のCDを毎日繰り返し聴いて練習したおかげで、上達できたのだと思います。まさか優勝するとは思っていませんでしたが、応援してくれた新潟の家族や仲間、お寺の仏様にも優勝を報告して、感謝を伝えたいですね。