花びより金剛寺2011
桶屋教務総長「開会の挨拶」要旨
皆さま、お集まりいただき、ありがとうございます。
念法眞教は仏様がお出まし下さってできた教団であります。そこで、今日は、金剛寺でにおいて春の一日をくつろいでいただくなかで、皆さまにお願いしたいこと、考えていただきたいことがひとつございます。それは、どんなことかと申しますと、私も皆さまも含めて、私達は今日ここに生きて立つことができていますが、それは、生きてきたんでしょうか?それとも生かされてきたんでしょうか?このことであります。
生まれ落ちてから今日まで、私たちは自然の恵みを糧(かて)として命を繋いできました。その命を繋いできた元になります食べ物もまた、大自然によって命を与えられたものです。私たちと同じように生きてきた植物や動物、また、魚類をいただきながら命を繋いできたのが私たちだということであります。海に出て行きますと、たくさんの魚がいる。そこに網をかけて、一網打尽に魚を獲ってくる。その魚の命は私たちが造ったのでしょうか。農家の方々が、お百姓さんをされまして、丹精を込めてお米を作ったり、野菜の生産をされる。そのお米や野菜もやはり、大自然の恵みがなければ穫れないわけであります。
また、エベレストに登頂したとしますと、新聞などでは「エベレストを征服した」と書きます。はたして山を征服したんでしょうか。そうではなく、ただ山の上にあげて頂いているだけでしかないということに、私たちは目覚めなければなりません。そうしますと、私たちの生活は生きてきたのではなく、生かされてきたと表現するべきではないのでしょうか。自分の力で生きてきたんと違う。「生かされて、一日一日があるのが私たちなんだ」と足元を見つめること、目覚めること、これが大事なことであります。
3月11日、東北地方を中心に大地震がございました。
この震災で大変多くの方が、お亡くなりになりました。昨日(2011年4月10現在)の警察庁のとりまとめによりますと、亡くなられた方が12,915名、行方不明の方々は14,921名であるそうです。両方合わせますと30,000名近い方々が亡くなったり行方不明となり、今なお捜索が続いている。東日本大震災も自然の力であります。これも自然と共に生きている私たちの現実であります。
ただ今から、東日本大震災慰霊の祈りを奉修させていただきますが、ぜひ今日の祈りは、皆さま方一人ひとりが導師になっていただきたいと思います。どこのお寺に行かれましても、お導師というのが表白(ひょうびゃく)というものを読み上げます。その時の法要の趣旨を申し上げ、そして導師が祈るわけです。しかし今日は、皆さま方一人ひとりが、お導師となってください。
念法のご本尊様を通じて、皆さま方の祈りを亡くなった方々や、今なお行方不明の方々に届け、そしてまた、被災され今なお苦労をしている多くの方々の復興の支えとなれるようにという気持ちを込めて、今日参加された皆さま方一人ひとりが、お導師の気持ちで勤めていただきたい。皆さんは、念法の修僧、お坊さんのお勤めに、ただ参加・参拝をされるというのではないということです。今日は念法の修僧が、お導師を勤めさせてもらいますが、普通の法要みたいな仰々しい形を執ってはおりません。形の上では前に座らせてもらって、まとめ役はさせていただきますが、金剛寺が勤める慰霊祭ではなく、今日参加された皆さま方が心を合わせ、お勤め頂く慰霊祭とさせていただきたいと思いますので、ご協力のほど、よろしくお願いしたいと思います。
それが、本日支援事業として「花びより金剛寺」を催し、ここにおいて慰霊のお勤めをさせていただく意味であります。
祖先の生活を思い浮かべてみますと、お日さんが出れば目が覚めて、お日さんに手を合わせる。お月さんが出れば、お月さんに手を合わせる。山に向かえば山に手を合わせる。また、炊事に立てば、食べ物とともに、水に手を合わせ、火に手を合わせる。本当に自然や神仏とともに日暮しがあったようであります。現在の私たちは、様々な文明の力によって便利で素晴らしい生活を営んでおりますが、心だけは、大自然の力と恵みの元に生かされ、生きているんだという感謝をもって日暮しをさせてもらわなければなりません。自然は乗り越えるのではなくて、自然の中で生かされていることに心をめぐらせれば、大自然のお護りもいただけるということであります。
今日はこの金剛寺において、穏やかな春の一日を、皆さまには楽しんでいただければと思います。また、色々な催しや、充分ではありませんが食べ物も用意しておりますので、皆さま方と一緒になって、被災された方々の復興を願うとともに、今日という一日を無事過ごせることに感謝したいと思います。そういう意味を込めて、今日は勤めさせていただきますので、どうぞ、どこに行かれましても、生かされている喜びをしっかりと感じ、自然やその恵みに手を合わせることができるような生活に思い至っていただきたい。
どうか今日一日は、そういうお気持ちをお作りくださって、この金剛寺でお過ごしくださることを、お願いを申し上げまして開会のご挨拶に代えさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。
東の空に向かって心を一つに~東日本大震災慰霊の祈りからスタート~
ステージから被災地へ元気を発信
ステージ出演者の皆さまから被災地へ応援メッセージ
雅楽演奏(金剛寺楽人衆)
雅楽は日本の伝統的な音楽です。今日は、その美しい音色に被災地の皆さまへ復興の願いを乗せて演奏させていただきます。また、少しでも皆さまのこころが癒されればと思います。
千手観音ダンス(念法青年会)
千手観音のたくさんの手は、全ての人を残らず救うことを表しています。この度の東日本大震災の被災者の方が1人でも多く救済されることをお祈りして、千手観音のダンスを披露させていただきます。
子供よさこい(念法子供会)
被災地の皆さんに一日も早く笑顔がもどりますように。一生懸命踊ります!
傘おどりパレード/KOBEよさこい(神戸念法寺)
16年前の大震災で経験したあのつらい思いは、私たちだけで充分だと思っていたのに。この大惨事を知ったとき、当時助けて頂いたことが走馬灯のように浮かんできました。電気もガスもない避難所に届いたおむすびがとてもありがたかった。今度は私たちがお届けする番です。しっかりにぎったおむすびの中身は、「愛」と「笑顔」と「慈しみの心」……入れたいものはたくさんあります。今日は仏様に私たちの真心を届けていただきたいと思います。明日に向かって頑張ってください。
The Chihayaよさこい(鶴見区)
被災された方々が一日も早く元気になれるように、すべての人たちが笑顔になれるように精一杯踊ります。がんばれ東北!がんばれにっぽん!
まんてんYO∞(インフィニティ)よさこい(鶴見区)
震災の犠牲になれた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災されたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。このたび「花びより金剛寺」に参加できますことを心より感謝いたします。元気をだして!立ち上がれにっぽん!
伽藍巡拝や模擬店コーナー:金剛寺で過ごす楽しい時間
みんなで希望の歌を唄ってフィナーレへ
ごあいさつ
日本赤十字大阪府支部鶴見地区長 大阪府鶴見区長 辰巳一也
この度「花びより金剛寺2011」の開催に際し、東日本大震災 被災地義援金にかかる募金箱を設置され、ご来場の皆さまに多大なご協力をいただき、誠にありがとうございます。本日ご協力いただきました義援金への皆さまのご厚志に対し、深く敬意を供しますと共に、感謝を申し上げます。
未曾有の被害をもたらした震災により亡くなられた方々にご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。大阪市では被災地の支援と復興のため、災害派遣医療チームや消防隊の派遣、物資の提供など全力をあげて取り組んでいます。復興に向けて懸命にがんばっておられる被災地の皆さまに対しまして、鶴見区としてこれからも継続して支援していきたいと考えておりますので、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
被災地の一日も早い復興を心から願っております。
鶴見区地域振興町会会長 木村武史
本日は「花びより金剛寺2011」を東日本大震災支援催事として開催されましたことに心から感謝します。また、お預かりしました義援金は、日本赤十字社を通じて被災された皆さま方へお届けします。
本日参加された方々が一丸となって、被災地の復興への気持ちが込められたものと深く敬意を表します。被災地ではまだ多くの行方不明者もおられ、原発の問題もあり、復興の道も厳しいものがあります。われわれ鶴見区地域振興会も引き続き支援活動を行いますので、よろしくお願い申し上げます。
一日も早い復興を心から願っております。
来場者の皆さんにも感想をうかがいました
左:グレッチェン・グリーランさん(アメリカ)/右:ウォン・ガイスラーさん(ドイツ)
友だちが念法の信徒で、今日は遊びに来ました。とても広く、美しく、ピースフルな空間で気に入りました。またこのような催しがあれば、ぜひ来たいと思います。被災地の方々は、本当に大変だと思いますが、どうか気持ちを強くもって頑張ってください。
左:島村侑里さん(神戸念法寺)/右:芦田晶子さん(神戸念法寺)
16年前の大震災で経験したあのつらい思いは、私たちだけで充分だと思っていたのに。この大惨事を知ったとき、当時助けて頂いたことが走馬灯のように浮かんできました。電気もガスもない避難所に届いたおむすびがとてもありがたかった。今度は私たちがお届けする番です。しっかりにぎったおむすびの中身は、「愛」と「笑顔」と「慈しみの心」……入れたいものはたくさんあります。今日は仏様に私たちの真心を届けていただきたいと思います。明日に向かって頑張ってください。
図越さんご一家(ご近所にお住まい)
去年鶴見区に引っ越してきて、ポスターでこの催しを知りました。初めて来ましたが、とても大きくてきれいなお寺ですね。来てみてよかったです。また催しがあれば来たいと思います。
吉沢さんご一家(ご近所にお住まい)
念法幼稚園に通っている娘のお友だちに聞いて来ました。今日みたいな催しが近所であるのは嬉しいですね。震災は大変ですが、だからこそ、私たちが日本を元気にするときだと思います。