採燈護摩供(さいとうごまく)

採燈護摩供とは、現世界極楽浄土祈願を主願に、五穀豊穣(ごこくほうじょう)や息災延命(そくさいえんめい)、家内安全、商売繁盛などの願いを護摩木に書いて燃やすことにより、お祈りする儀式です。2007年は全国から1,400名を超える信徒さんが早朝より集まり、導師である燈主様のもと、天に立ち昇る護摩火(ごまび)を囲みました。

はーい!こころです。今日は、念法眞教の屋外行事の中でも、とっても迫力のある護摩供の催しに来ています。すごく楽しみ!!ところで和尚さん、火を使ったお祭といえば、七夕のときに願いを書いた短冊を燃やしたり、お正月にどんど焼きでしめ縄を燃やしたりしたのを思い出しますが、そもそも護摩にはどんな意味があるんですか?

うん、いい質問じゃな。念法の護摩には大きく分けて2つの目的があるのじゃ。式の途中に、祭壇から燈明(とうみょう)と呼ばれる火をもらって護摩焚きを行うのじゃが、この火に「慈悲の光」と「智慧(ちえ)の光」という2つの意味があるのじゃ。 「慈悲の光」とは、仏様のあわれみの心のことで、願いを書いた護摩木を燃やすことにより、私たちの願いを天=神仏に救い上げていただくというもの。
もうひとつの「智慧の光」とは、仏様の悟りの智慧のことで、この智慧の光(火)により、私たちの煩悩(ぼんのう)を焼き清めていただくというものなんじゃ。護摩はこうした2つの祈願を込めて行っているんじゃよ。
もうひとつの「智慧の光」とは、仏様の悟りの智慧のことで、この智慧の光(火)により、私たちの煩悩(ぼんのう)を焼き清めていただくというものなんじゃ。護摩はこうした2つの祈願を込めて行っているんじゃよ。







さすが、お坊さん!(汗)……あれっ?今、突然、燃え盛っていた火の勢いが少し落ち着いたような……。

あれは、「水九字(みずくじ)」といってな、手で空中に水という字を切る(描く)ことにより、強すぎる火の勢いを鎮めたんじゃよ。



そうなんじゃ、今日来られなかった方も含め、信徒さんの大切な願いが込められた護摩木じゃ。これだけの量だから、火にくべるのには危険が伴うので、男性行者が少しずつ火の中へくべていき、その願いが天に届くよう全員でお経を唱えるのじゃ。

みなさんの願いが炎やお経の声とともに、空高く昇っていく様子を見ていると、心が洗われる気がしますね。式の途中から晴れ間を覗かせた天に、この祈りはきっと届いたんじゃないかな。無事、護摩は終わりましたが、一人ひとりの願いが叶い、いつか本当に世界中が平和になることをこれからも願っていきたいですね。
まめ知識

立教祭の時にも登場した「錫杖(しゃくじょう)」。今回の護摩供でも行者の方が持ってらっしゃいましたね。「錫杖」についているたくさんの輪には何か意味があるのですか?


一:布施(ふせ)
周りの人に幸せになってほしいと願い、骨惜しみ汗惜しみせず努めること。
二:持戒(じかい)
後で良心がとがめるような想いや行いをしないように努めること。
三:忍辱(にんにく)
どのような時でも腹を立てず、心を澄みきらせ、いつもにこやかに微笑を絶やさないように努めること。
四:精進(しょうじん)
怠けたいという心を乗り越え、たえず自分の心を励まして、努力を続けていこうと努めること。
五:禅定(ぜんじょう)
いつも静かに心を落ち着けて自分を整え、周りに安らぎを与えられる心豊かな人になるように努めること。
六:智慧
ものの道理を見通し、正しい行いで、社会や周りの人たちのために役立つように努めること。
みなさんもこれらの教えをどうぞお役立てくだされば、和尚もうれしいのぉ。周りの人に幸せになってほしいと願い、骨惜しみ汗惜しみせず努めること。
二:持戒(じかい)
後で良心がとがめるような想いや行いをしないように努めること。
三:忍辱(にんにく)
どのような時でも腹を立てず、心を澄みきらせ、いつもにこやかに微笑を絶やさないように努めること。
四:精進(しょうじん)
怠けたいという心を乗り越え、たえず自分の心を励まして、努力を続けていこうと努めること。
五:禅定(ぜんじょう)
いつも静かに心を落ち着けて自分を整え、周りに安らぎを与えられる心豊かな人になるように努めること。
六:智慧
ものの道理を見通し、正しい行いで、社会や周りの人たちのために役立つように努めること。
写真集
たくさんの願いが書かれた護摩木 勇壮な姿で式を待つ行者のみなさん 護摩の煙が参加者の身を清めます 雲空が一転、暖かな光が差し込んできました 一束、一束に祈りを込め みなさんの願いが天に届きますように 火を見ていると、気持ちも鎮まってゆきます みなさんも、心をひとつに 式が終わった後も、静かにくゆる炎 少しずつだけど、秋も近づいてきたようです