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背中に親先生を感じて

M・K(76歳 男性 東京都)

親先生との初めての出会い

大阪生まれの私が、親先生に初めてお目にかかったのは、45年ほど前のことです。勤め先の会社が東京に進出する際、120名の出向者の1人に私が選ばれ、転勤が決まりました。とても心配した母が、私を本山へお参りに連れて行ってくれて、祈願本堂に入ったところで、親先生がお見えになりました。

親先生に母は「息子が親元を離れて東京に転勤が決まりました。家具装飾の設計の仕事で、プレゼンテーションをしなければならないのに、人前で上手に話せないのです」と申し上げました。すると親先生は、輪を描くように私の背中を3回さすって、大きく3回息を吹き、最後にポンと背中を叩いてくださいました。

そして「もうこの子は大丈夫や。お母さん、心配しなくてもいいよ」とおっしゃり、私に念法バッジをくださいました。そして「人には優しく親切に。笑顔で話せば、皆分かってくれる。このバッジを胸に付けて『念法霊現……』と、念法のご眞言を称えなさい。困った時は仏様が力をくださる。そして、人の目を見て話すのや。皆、話を聞いてくれるわ」とおっしゃいました。

親先生にさすっていただいた背中が温かくなり、お言葉をうかがって安心しました。

すべて親先生の後押しのおかげ

東京に転勤後、私は親先生のお言葉通り、常に念法バッジを胸に付け、笑顔を心がけ、人の目を見て、大きな声で説明しました。すると、以前は人前で上手に話せなかったのに、不思議と必要な言葉が出てくるようになりました。また、いつも明るい自分でいること、そして、魂の入った仕事をすることを心がけました。すると、大きな仕事のコンペで成功し、皇室のお仕事や、全国有名ホテルの仕事も受注できるようになりました。

私は元々、気が短かったのですが、親先生のお言葉通りに、人には優しく親切にさせてもらい、笑顔で接することを心がけたおかげで、次第に性格が穏やかになったと感じています。取引先のお客様にも、とても可愛がっていただくことができました。

このように、自信を持って仕事に取り組むことができ、短気な性格を穏やかに変えられたのも、すべて親先生の後押しのおかげだと心から感謝しています。

何度も大難から救われた

思い起こせば、私は人生で何度も大難から救っていただいています。

社会人野球の選手だった27歳の頃、練習中にボールが喉に当たり、救急車で運ばれた時は、医師に「一歩間違えれば死んでいましたよ」と言われました。また、ある試合では、本塁に突入した拍子に足がふらつき、5メートルほど横にあった木製の扉に頭から突っ込み、失神して救急搬送されました。この時は、足がふらつかずに勢いよく突っ切っていたら、正面のコンクリートの壁にまともにぶつかって、もっと大変なことになっていたところでした。

野球で無理をしたせいか、歳を取ってから右足の股関節が痛んで歩くのさえ辛くなり、股関節に金属を埋める手術を受けました。その時も、医師が「今まで経験したことがないほど、金属が骨に吸い込まれるようにピタッとくっついた」と不思議がるほどうまくいきました。手術の経過も良く、かつての痛みが嘘のようで、今では好きなゴルフも楽しめています。

検査手術を前に不安な日々

近くの病院で定期検査を受けた際、大きな病院で心臓の検査を受けるように勧められましたそこで、大病院で検査を受けると「心臓から変な音がする」と言われ、手術を勧められました。それは、首の血管から管を通して心臓弁を診る検査手術で、入院を伴うため、部屋の空きを待って1ヶ月後の手術となりました。

もし異常が見つかれば人工弁をつける手術をすると聞き、眠れない夜が続きました。診断書を仏壇の前にお供えし、毎日朝夕、ひたすらご眞言を称えました。また、月例祭には妻とともに参拝しました。最前列で護摩供の煙の行方を見ながら、力いっぱい息を吸い込み、数珠で全身をさすりながら親先生にお願いすると、いつも背中が温かく感じました。そして1ヶ月後に入院。同室にはすでに手術を受けた方もおられ、自分もと考えてしまうと不安で眠れず、小さい声でご眞言を称えました。やがて眠りにつくと、夢の中で母が「頑張れ。あなたの背中には親先生がおられるよ」と励ましてくれました。

3回検査しても異常なし!

検査手術は狭いベッドの上で行われたため、身動きが取れなくてとても辛く、あまりの辛さにご眞言を称え続けました。そして、手術が終わって、医師から結果を聞いているうちに尿意を催してトイレに行ったところ、今までに見たこともない茶色い尿が出ました。

この時、悪いところがすべて尿と一緒に出た、と私は思いました。

手術前に用は済ませておくものなので、医師も「手術後にトイレに行くのは珍しい」と不思議がっていました。検査結果も不思議なもので、「何も異常が見られない。また1ヶ月後に検査をしましょう」と言われました。そして、その後の検査でも異常は見つからず、計3回検査を受けましたが、異常が見つかることはなく、医師も信じられない様子でした。

このように、仕事でも、ケガや病気でも、数々の不思議なおかげをいただいてきました。親先生のご守護は、本当にありがたいと日々感じています。いただいた念法バッジは、これからも肌身離さず持っていようと思います。