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夢が叶って極楽家族に

M・M(38歳 女性 長野県)

お寺で過ごした1週間

私が4歳の頃、父の持病が悪化し、お医者様から「今日が峠です」と言われました。

その時、ご近所の信徒さんの紹介で念法にご縁をいただき、父は一命を取り留め、回復することができました。

家族みんなが仏様に感謝しましたが、長野のお寺がまだないその当時、1時間以上かかる飯山念法教会まで両親が足を運ぶことはなく、祖母と私が年に一度、お参りをする程度でした。

家族は決して極楽とは言えず、私は中学生になると、道から逸れるようになりました。

見かねた祖母が住職先生に相談すると、「お寺に泊まりに来なさい」とおっしゃり、夏休みだった私は、祖母に説得されてお寺で1週間過ごすことになりました。

その間、住職先生は私が退屈しないように1泊2日の少年会合宿を開いてくださり、朝勤行や御詠歌の練習をはじめ、本堂やトイレの掃除、『よい子のエチケット』の勉強などをさせていただきました。

ご眞言を称える日々

2学期が始まると、私は親先生のお写真を胸ポケットに入れ、念法バッジを付けて登校するようになりました。仏様、親先生にいつもお護りいただきたいという思いからでした。

住職先生から「どんな時でも、念法のご眞言を心の中で称えると、仏様が後押ししてくださる」と教わっていたので、困った時はもちろん、普段からよくご眞言をお称えするようになりました。

そして翌年の昭和59年、地元に長野念法教会が建てられると、1人で参拝して住職先生のお話をうかがうなど、念法の教えに直接触れる機会が多くなりました。

当時、まだ徳積みの意味もわからなかった私は「靴を揃えることも徳積みです」と教わると、教会や自宅などで履物を揃えるようになっていました。

クラスを変えた食前・食後の詞

学校で担任の先生に「私の行っているお寺では、食前・食後の詞(ことば)を言って感謝を表しています」と話しました。すると、給食時にクラス全員で唱えることになり、卒業するまで続けることができました。

食前・食後の詞を唱えるようになってから、クラスがとてもまとまって、何事にも積極的に取り組むようになりました。3年生の時には、他のクラスの担任が様子を見学に来るほどでした。

勇気を出して念法のことを伝えたことで、仏様が後押しをしてくださり、いいクラスになれたのだと私は思っています。

その後、卒業する時には、学校の雰囲気がとても良いということで、長野県のモデル学校にも選ばれました。

仏様との約束

月日は流れ、平成10年。私は、2年後の念法眞教立教70年祭に向けて、コツコツとお供養をさせてもらう約束を仏様にしました。

自分なりに立てた目標でしたが、自分には不相応だったのか、達成できずに70年祭を迎えました。

私は、仏様との約束が果たせなかったことがとても気になり、行事で長野にいらっしゃった当時の長老先生に相談させてもらいました。

すると長老先生は、「仏様との約束は何年かかってもさせてもらうといいですよ」と教えてくださいました。

次は75年祭です。私は気持ちを切り替え、70年祭で果たせなかった分もと心に決めました。

住みよい世の中づくりのため、私に接する方が、どうか幸せになりますようにと、今まで以上に感謝の気持ちを込めてお供養させていただきました。

年祭のありがたさを実感

5年が過ぎ、75年祭を迎えて、約束をすべて果たせたその日のことです。

本堂で仏様にお礼を申し上げると、宿直の方が来られました。私に縁談を持ちかけてくださったのです。今の主人との縁談でした。

主人は同じ長野の信徒でしたが、この時、初めて知り合いました。

実際に会ってみると、初めてとは思えないほど親近感を覚え、まわりの方々の勧めもあってトントン拍子に話が進み、出会って4ヶ月で、ご本尊様の前での結婚式となりました。

それまでの、お供養を続けた7年間にも縁談はありましたが、そんな気にはなりませんでした。

5年ごとの節目となる年祭は「福」だと言われていますが、本当にその通りで、年祭の折に徳積みをさせていただくことが、どんなにありがたいことか、と実感しました。

2人の子どもたちと喜びの毎日

子どもも2人授かり、家族みんなで朝晩に、ご眞言とご燈主様の年頭のご垂示を唱和しています。

仏様の教えの実践を続けることによって、子どもたちが明るい智慧を授かっていることを強く実感しています。

例えば、学校や保育園の先生から「『ごめんね』とすぐに言えるので、お友だちととても仲良くしていますよ」と言っていただきました。「ごめんね」が言えないと、ケンカになりやすいのだそうです。また、お友だちが転んで痛がっていると、「大丈夫?」とすぐに声をかけているようです。

家でも、私が咳き込んだりすると、背中をさすりながらご眞言を称えてくれます。

結婚後、いろんなことがありましたが、どんな時でも「仏様は、乗り越えられない試練はお与えにならない」と信じ、ご眞言を称えて乗り越え、今では何事も感謝の気持ちで受け取らせていただける、喜びの毎日です。

仏様が夢を叶えてくださった!

今年、本山で3日間の修養科を20年ぶりに受講しました。その間、主人は子どもの世話や食事など、家庭のことをすべてしてくれました。

あらためて、主人にはどれだけ助けられてきたかと感じ、一層心を込めて教えを実践させてもらおうと思いました。

以前は、出勤する主人を見送る際、「家の中でいいから」という主人の優しさに甘えていました。それが、修養科を終えてからは、道路まで出て、主人の姿が見えなくなるまで見送り、「今日一日無事に働き、帰ってきてくれますように。仕事で主人と接する方が幸せになれますように」と祈っています。

思い起こせば、「念法一家になりたい。極楽家族になりたい」と夢を抱き、念法の座談会で涙ながらに訴えたのは、中学生の時でした。

仏様が私の夢を叶えてくださり、今こうして家族みんなで仏様のお手伝いをさせていただけることが、本当にありがたく、幸せです。