読込中

まわりを変えた喜びの笑顔

A・N(21歳 女性 大阪府)

仏様のお働きを直感

私は今、大学に通いながら、2つのアルバイトを掛け持ちしています。

1つ目のアルバイト先は個人経営のフグ料理店で、料理がとても美味しく、お客様は長年店長についている常連客ばかりというお店です。いつも「大将、大将」と呼ばれている店長は、とても頑固な人です。

私が働き始めた初日、他のアルバイトの人がかなり怒られていて、あとでブツブツと店長の悪口を言っていました。

売り上げは良いものの、店長とアルバイトの人間関係が悪いため、何人もアルバイトが辞めてしまったらしく、その関係に疲れ果てた店長は、お店を閉めてしまおうと考えている様子でした。

こんな状態のお店にアルバイトとして入ったのは、絶対に仏様のお働きだと感じた私は、お店を閉めてしまう前に、どうにかこのお店の雰囲気や人間関係が良くなってほしいと思いました。

そして、「私はがんばりますので、仏様どうにかしてください」とお願いし、念法で教えていただいた「挨拶、笑顔、返事」をあらためて思い出し、実践するように努めました。

笑顔で喜びが伝わった!

出勤時には、一人ひとりに笑顔で大きな声で挨拶をしました。そして、何を言われても「ハイ!」と返事をして笑顔で受け止め、怒られても他人のミスで八つ当たりされても「ハイ」と話を聞いて「すみません」と謝りました。

失敗して怒られた仲間に対しても、笑顔で接して助け合うように心がけました。

そんなある日のこと、アルバイト仲間の就労ビザで働いている韓国から来た女の子に、「なんでいつもそんなにニコニコできるの?いつも笑顔でいるなんてスゴイ。私も見習いたい」と言われました。

その日から彼女と仲良くなり、いつもムスッとしていたその子も、今では自然と笑顔が出るようになって、私と話す時も笑顔が絶えません。言葉があまり通じない相手にも、笑顔を通じて喜びが伝わったのです。

日々の実践の大切さを痛感

私は仕事が楽しくて気付かなかったのですが、最近は店長が怒鳴ったり怒ったりすることがなくなっていました。お店の雰囲気が和やかになり、働きやすくなっていたのです。

店長に「Nちゃんの笑顔を見てると、怒る気せんわ。あははははは」と笑いながら言われ、とても嬉しく思ったこともありました。

そして、いつの間にか、お店を閉めるという話もなくなりました。店長が、この楽しいお店を続けたいという気持ちになったのです。

私は、仏様のお働きで楽しいお店になったことが嬉しかったと同時に、これほど大きなお働きがあることに、とても驚きました。

「日々の教えの実践が、こんなにもまわりを変えてしまうんだ」と、その大切さを痛感しています。

笑顔には種類がある

もう1つのアルバイト先は、和風ダイニングと言って、オシャレな感じの居酒屋です。

このお店を選んだ理由は、求人情報誌に載っていたスタッフの笑顔がとても良かったからです。

店長はマニュアルが嫌いなようで、このお店には接客マニュアルがありません。でも、お店づくりには、料理の次に接客が大切なはず。そう思って働いているうちに、接客についていろいろ気付かされることがありました。

そのうちの1つが、笑顔で接客すると、お客様は喜んでくださるということ。

言葉は上手に使えなくても、常に笑顔で接客していると、「優しい顔をしているね」とか「笑顔が可愛いね」と、男女を問わず、お客様がほめてくださるのです。

そして、笑顔には種類があることに気付きました。楽しい時、嬉しい時、面白くて笑っている時、苦笑い・・・、どれも微妙に違うのです。

私がお客様にほめられた時はいつも、心が落ち着いていて、お客様の話を喜んで聞いている時の笑顔、喜びの笑顔だったのです。

教えの奥深さを実感

この経験を通して思い出したことがあります。

「喜べば 喜びごとが喜んで 喜び集めて 喜びにやってくる」という念法の教えです。

心からの喜びの笑顔で接客していると、お客様も自然と喜んでくださるのです。機嫌を悪くされるお客様は一人もいません。

笑顔といっても、普通の笑顔から、喜びの笑顔、人を安心させる笑顔というように、さまざまな笑顔があります。

だから、笑顔になれたら終わりではなく、その笑顔を継続し、さらに大きな喜びの笑顔にさせていただくことが大切なのです。

自分ではできていると思っていることにも、さらに奥がある・・・。念法の教えは、本当に奥深いものだと改めて実感する貴重な体験でした。