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今が一番幸せです

T・I(25歳 男性 富山県)

両親を憎み、転職を繰り返す日々

私は3人兄弟の末っ子で、みんなから可愛がられて育ちました。ところが、中学・高校時代になると家族に反発し、粗暴な振る舞いをするようになりました。厳しい両親に対して日に日に憎しみが増し、家に帰るのが嫌で「全て消えてなくなってしまえばいい」とさえ思っていました。

心身ともにバランスを崩して入院したこともありましたが、唯一心の安らぎだったサッカーとその仲間のおかげで、なんとか学生時代を乗り切ることができ、高校を卒業して就職しました。

社会人になりましたが、内面は学生時代のままなので、職場ではトラブルの連続でした。

「自分が悪いのではない。めちゃくちゃな教え方しかできない上司が悪い。環境や時代が悪い」と周りのせいにしてばかり。いつもイライラして欠勤を繰り返したため、仕事が長続きせず、何度も転職しました。

地獄の生活から初めての念法寺へ

仕事がうまく行かない中、家庭でも、父親と取っ組み合いのケンカをしたり、母親を無視して1、2ヶ月口をきかなかったこともありました。

会社でも家でも必要とされず、「こんな日々が続くなら生きていても仕方がない。生きていて良いのだろうか」と思いつめ、この世に存在している実感が全くありませんでした。

今振り返ると、自分だけではなく、家族も辛く苦しく、地獄のような生活だったと思います。

ある日、思い切って友人に相談すると、「念法さんというところがあるから行ってみないか」と誘われました。

私は「怪しい」と思い、不安になりましたが、「一度行ってみたらわかるから。口では説明できないから体験してみたほうが早い」と言われ、初めて富山念法寺に参拝したのです。

生まれ変わりたい!

恐る恐る本堂に足を踏み入れると、まず一面に広がる畳に圧倒されました。続いて前に進むと、大きな仏様が目に入りました。すると、理由もなく涙があふれ、凍てついた心が少しずつ溶けていくような気がしました。

友人が副住職先生とお話できるようにしてくれており、念法眞教とはどのような団体なのか、仕事や家族のあり方などについて、お話を聞かせていただきました。

私は難しい話は苦手なのですが、先生のお話は不思議とスッと心に入ってきて、「自分は今まで何をしていたのだろう」と、目が覚めるような思いがしました。

今まで自分がしてきたこと、抱いてきた思いが次々とよみがえり、後悔と懺悔の念でいたたまれなくなりました。

そして「生まれ変わりたい!」という思いが強くなり、入信させていただくことになったのです。

「ありがたい」という気持ちに

この日から私は毎日お寺に参拝し、生まれ変わりたいという一心で、仏様、親先生におすがりしました。

何日かすると少しずつ気持ちが変わり始め、仕事に対して「してやっている」という気持ちが、「こんな自分を使ってくださってありがたい」と思えるようになってきました。

また、仏様、親先生がそばについていてくださると思うと心強く、安心感があります。

やがて職場で異動があり、現在の部署に配属されることになりました。今では、上司や仲間が仕事をわかりやすく丁寧に教えてくれますし、冗談を言い合うなど職場は和気あいあいとしています。

以前は、話しかけられてうれしいと思うことはありませんでしたが、今では気軽に声をかけてくれる仲間がいて幸せだと感じます。

まわりの人の幸せを祈る

仕事は順調に進み始めましたが、家庭はお世辞にも良いとは言えませんでした。

両親は念法に大反対でした。すでに信仰を持っていたので、「なぜ、わざわざ別の宗教をしなくてはいけないのか。お金を取られるのではないか」と心配していたのです。

そんなとき、先生のお話で「自分のことばかりお願いせず、他の多くの人の幸せを祈らせていただきましょう」とうかがいました。

なるほどと思い、その日から、まわりの人の幸せを祈ろうとしたのですが、自分の悩みが多すぎて、なかなか実行できません。

すると、そんな私を見て、ある若い信徒さんが「自分の悩みは仏様におまかせして、考えるのをやめてみてはどうですか。それより、多くの人の幸せを祈らせてもらうことを徹底しましょう」とアドバイスをくれたのです。

私はハッとして「自分は間違っていた」と反省し、まわりの人の幸せを祈ることに徹しようと思いました。

両親が仲良く、明るい家庭に

心を改めた次の日から、家族の様子に変化があらわれました。「心が変わった瞬間から運命が変わる」という話を思い出し、仏様のお働きにただただ驚くばかりでした。

また、時間を調整して家族と一緒に食事ができるようにしたり、朝夕のあいさつを心がけるようにしたところ、最初は狐につままれたような顔をしていた両親も、次第にあいさつを返してくれるようになりました。

そして、入信から4ヶ月で普通に会話ができるようになり、半年経った頃には、毎日ケンカをしていた両親がデートに出かけるようになって、家の中が明るくなりました。

何年も迷惑をかけ続けたのに、こんなに早く明るい家庭に変われたのは、仏様、親先生のおかげだと本当に感謝しています。

つながっていたご縁

後で聞いた話では、母は友人に「息子が宗教にハマってしまった」と泣いて相談していたそうです。

ところが、その友人は念法信徒の娘さんで、「悪いところじゃないから様子を見てきたら?」とアドバイスをしてくださり、念法信徒の親戚だという近所の人に、富山念法寺のことを教えてもらったそうです。

さらに、祖母は昔、副住職先生の出身地に住んでいて、先生のことを知っていました。

それを聞いて私は「知らないところで仏様がいろいろと手配してくださっていたんだ」と感激しました。

そして迎えた新年には、両親が初めてお寺に参拝してくれました。ずっと願っていたことだったので、うれしくて涙が出ました。

母も先生のお話を聞いて涙ぐんでいました。

念法にご縁をいただいてから、家族が仲良くなり、仕事でもかわいがってもらえて、いろんなことを任されるようになりました。

これまでの人生の中で今がいちばん幸せです。