十津川念法寺
〒637-1443
奈良県吉野郡十津川村折立604
電話番号:07466-4-0659
大自然に抱かれた「心身再生の郷」、奈良県十津川村
十津川村は、都会より遠く離れ、陸の孤島といわれるくらい山深い大自然の中にあり、この地域一帯は、『紀伊山地の霊場と参詣道』として世界遺産に登録されています。特に、十津川村を通る全長約70kmの険しい峠道「熊野参詣道小辺路(こへち)」と吉野と熊野の二大霊場を結ぶ「大峰奥駈道(おおみねおくがけみち)」の2つの道は有名で、「修験(しゅげん)道の聖地」ともなっています。
現在でもパワースポットとして人気が高く、大地創造のエネルギーが詰まったこの地で心身を浄化し、最高の癒しと心の安らぎを求めて、全国から数多くの方々が訪れています。十津川村の歴史はとても古く、伝承によると、神武天皇御東征の際に、山中の道案内に立った八咫烏(やたがらす)が祖先ともいわれています。また、十津川村の郷社として崇敬を集める「玉置神社」は日本最古の神社で、紀元前37年、崇神(すじん)天皇によって創建されたと伝えられています。こうした神秘あふれる太古のロマンと大自然に包まれた地域に、十津川念法寺があります。
険しい道をものともせず、ご親教に訪れた親先生
山深い国道沿いの山の斜面に、十津川念法寺は建っています。この秘境ともいえる僻地に、開祖親先生が初めてご親教を行われたのが、昭和24年5月です。今よりもはるかに道路事情が悪く、細く険しい山越えの道を親先生は、幾度となく十津川村へ足を運ばれました。ある時はプロペラ船で、ある時はお駕籠で、そしてある時は歩いて、まさに道なき道を熱心に足を運ばれました。「苦しんでいる人、待っている人がいれば、どんなところへも行く」…そんな親先生の姿に、人々は心を打たれ、そして救って頂きました。
当時、十津川村は、明治新政府が発した神仏分離令により起こった廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって、50余りあった寺院をすべて廃し、神社・神道になっていました。そんな中でも親先生の教えは人々の心に深く浸透し、また地元信徒の努力により、村内各地で信徒が増えました。廃仏毀釈が吹き荒れた地域に、初めて仏教寺の念法寺ができたのは、当時としては画期的なことだったのです。地元神社の氏子でありながら、念法の信徒としてお勤めされている方も多くおられます。
また、念法寺としても近隣の神社との交流を深めており、今なお地域の中で共存関係を築いています。雄大な大自然と、歴史あるこの十津川村で、自然や地域と共生しながら、念法の教えを未来につないでいます。